2010年3月29日月曜日

ナショナル ジオグラフィック 2

ダブの家族は着実に二世誕生へと準備おこたりない。 母鳥父鳥の二人三脚も忙しく、選手交代しては、 食事や運動へと飛び立ち、 後に残された親はしっかりと卵を抱えて自分の仕事に没頭している。 雨の日も、この 強い春風の中でも、一歩も動きませんと 世の中へ宣言しているように見える。 誰が決めたのかし知らないが、何故鳥の親は卵が かえるまで 抱き続けなければいけないのだろう。 これは永遠なる私の宿題にしよう。

しかし、春うららかなる今は新芽の生長も甚だ早く、 なんと、 巣のど真ん中からイチジクの枝と葉が芽をだしている。 あのまま行くと巣を持ち上げてしまうのではないかと多少の不安があるが、 そこはホレ毎年新建築をくり替えす鳥の世界の専門家がそんなドジは踏むまいと安心しているが。


誰が教えたわけでもなく、何処の学校へ行ったわけでもなく、鳥が造る巣の建築技術は、、もちろん 青写真もオートキャドのソフトもなく、一本の釘を使うわけでもなく 自然が産んだ螺旋の芸術。わたしはそこに 神の存在を意識してはいけないだろうか。

春近くなると、あちらこちらで小鳥が歩き、 小さな枝を口にくわえては飛び去り、 又戻ってきて次の小枝を口にくわえ、少し考えてはそれをポトリと出して又トボトボと歩き、手頃なのを見つけては パッと飛び立つ姿をみると、 アー巣造りが始まったのだ、後へ付いて行ってあの螺旋小屋をどうやって造るのか見せてもらいたいと思う。

しかし、鳥の巣があることで我が家は多少の被害が伴っている。 裏庭が今は草ボウボウー野草が黄色い花を咲かせている。タンポポももうじき花が咲く、毎週やってくるメキシコ人の芝刈りグループにあの大切な鳥の巣を脅かされては大変と、 英語を理解しない彼らと約束ごとをした。

ー私の指の先を顔を向けないで、チラット見て、 「??」

ー鳥の巣が見えるでしょう? あーダメダメ、アンタが真っすぐに顔を向けたら脅えてにげちゃうでしょう 「シ?」

ーホラ、黒い目でこちらを見ているのが見えない? 「シ?」

ーだから、 裏庭は刈らないでいいから 「シシ!OK]

最後の箇所だけはすんなりと理解してもらえた。 


日数から行ってあと一週間程度。 早く嘴を突き出して ピーチク パーチク と餌をせがむ小鳥が待ち遠しい。 

2010年3月18日木曜日

ナシヨナル ジオグラフィック

大きな動物が小さな動物を追いかけて食う。 大きな魚が小魚を何百と一度に呑みこむ海底の世界、それらをわたしはナシヨナル ジオグラフィック の世界と呼んでいる。 自然の世界を撮る写真集の名前。 その本の中に見る強者弱者の殺し合いの掟は哀しくもあわれな気持ちを誘う。

直美が大学生の頃、パートタイムで ヒルトン ホテルのフロントをしていた時。 或る日一人の若い男性がチェック アウトに来た。 褐色に日焼けしたその人の首、手は傷だらけ、まだ赤く腫れている。
その傷はどうしたのですか?の質問に、  あ~ これ、 わたしはナシヨナル ジオグラフィックの写真家です。 アフリカでライオンを撮っていて、ちょっと今回は油断して 側に近寄りすぎたのです。まだ手なんて良いですよ、わたしの背中は 鞭打ち百回ってな状態ですよ、と笑っていたそうだ。 
でも、傷も治ったし、痛みも薄らいだから今日又アフリカへ戻り、仕事を仕上げるとか。 

帰宅した娘は、 あの写真家ハンサムだったのに、 今度はライオンの餌食にならないように 気を付けくれないかしらね、 もったいないワ。

我が家の裏庭はそれほど広くない。 洋ナシの木が二本あったが、数年前に枯れて消えてしまった。 残るは ビワの木、 イチジクの木、 それにスイートガム(モミジの家族だそうだ)だけ。

毎年今頃になると、そのスーイト ガムの上に鳥が巣を作る。 いずれ聞こえる小鳥のさえずりは、今年も母鳥が頑張ってくれたのだと不思議と感謝が湧くうれしい気分になる。

ある年、 我が家の亭主は二羽の小雀の巣立ちの瞬間に居合わせた。 母鳥が隣の家の屋根の上から オイデ、オイデと呼んでいる。 それに応えようと、二羽の小鳥は一生懸命に羽ばたいて飛ぼうとする。 うまくいかない、 その内に、一羽がポトンと目の前に落ちた。 それを拾い、木に登り、巣にもどして上げて、又やり直し。 羽ばたく、少し飛んだ、近くの枝にドッコイショ、又羽ばたいて次の枝で一休み、 キーキー と啼きながらやっとの思いで二羽は親元へ辿りつき、 一緒に飛び立ったそうだ。 置き土産にしてくれた鳥の巣を家に持ち込み眺めていた亭主は 感激のあまり目に一杯涙を浮かべていた。

今はまだ三月、イチジクの木はまだ葉が出てきていない。 その丸裸のイチジクの木の突端の枝にダブ(野生のハト)が巣を作った。 今年の母鳥は少し頭がオカシイのか、なんとわたしの目の高さ葉もなく、誰の目にもさらされる箇所である。 その中には小さな卵が二つ。 そして昨日は雨。  雨ニモマケズ、風ニモマケズ、しっかりと二つの卵の上に座って耐えている姿が哀れで、傘を持って行って被せてあげようかとこちらはオロオロしてしまう。 おまけに 午後の晴れを待つがごとく
あの憎きクリクリ目の栗鼠が 塀の上からジッと 睨んでいる。 

あの巣の中の二つの卵が栗鼠の餌食になるのは時間の問題だ。 まさか 息子が置いていった空気銃を持って番をするわけにいかず、 結局早く葉が生い茂ってくれる事を願うしか方法はない。 

結局これが、ナショナル ジオグラフィックの世界なのだろう。 卵のまま襲われるか、 急いで産まれて世界へ飛び立つか、これから毎日、まだ生きているだろうかと窓からソワソワ と見守るしか私には出来ない。   

2010年3月12日金曜日

Linkedin.com

Linkedin.com ] というネットワークへ 知人の一人から私のPCのメールへ勧誘が来た。
彼は絵描きでギャラリー兼絵描きの住み家のような処で良く展示会を開催する。 そのたびにメールで連絡をもらう。 そんな程度の知人であるが、新しい作品が出来るたびにメールをくれることから、何となく、安心して、 このLinkedin.com に加入すればもっといろいろな芸術家の作品が見られるのかとお気楽な気分で OKサインを出した。 そして わたしの悪夢が始まった。

まず中を開けて驚き、 メンバーの中に我が息子、娘、主人、義妹、旧友それも40年も前の旧友などが ズラーと名を連ねている。 そして、息子などの メール交換が読めるのだ。 シマッタと思った時にはもう遅い。 自分のメール覧に戻ったら、 「誰々さんはメンバー加入受け付けました」のメールが見ている間に増えていく。そして友人たちからは、 「なんじゃこれは、信用出来るのか?」 「大丈夫か?」 がつづいて入ってくる。 

もう終始がつかなくなり、 こわごわながらも 調べてみたら、 このリンクは私が使用している Gmailのアドレス欄を盗用していた。 「現在のところ 25名に連絡済み、 これから 残りの123名のアドレスへも勧誘します」と画面がピコピコしている。  無我夢中で ダメだ~ 、すべての名前への連絡却下の箇所をクリックしたが~ さてどうなったのだろう。  

このブログをご覧になっている方々の中で、もしわたしの実名で [Linkedin.com]からの勧誘が入っている人がいらっしゃいましたら、

お騒がせして申し訳ありません、平らにご容赦ください。

構わず、削除してください。 無視してください。少し勇気のある方で、中へ入り キャンセルが出来るかたはどうぞご自由にキャンセルして下さい。
真に申し訳ない事を致しました。 

しかしなんですよ、 もし何方かで、 このママこのページを保持して 皆と連絡し合うお積りの方はご自由に。

犯罪者のわたし

今日は珍しく東京郊外に住む兄へ手紙を書いた。

  ハロピニオンという南米産の激辛トンガラシの種を送ろうと思ったから。 この2-3年は、埼玉の家族に近いう友人に送っているが、 今年の種を少し余分に買い、もう定年退職をし、悠々自適という言葉がまさに彼の為にあるような優雅な生活をしている兄にも種を送り、少し手間のかかる事を強いてみようかと考えた。

一般的には、植物の種や実を国外へ郵送することは違反になっている。 普通は飛行機での持ち込みもいけないはず。 そうです、私は法律を犯しました。 オヤ、わたしは犯罪者??

先月は同じ友人にペカーン(クルミの一種だと思う)を3ポンドほど送った。 どうしても その家族に食べてもらいたかったから。 友人は いくつかを 植木鉢に入れて育ててみると言ってくれた。
 多分育つと思う。何故なら 我が家の庭には 栗鼠たちが食べ忘れたのが あちら こちらから双葉が出てきているから。
ペカーンはテキサス州の木とされている。それが日本のマンションのベランダで芽をだすとは楽しいではないか。 しかし、これも違法である。


先日は車を運転中にシートベルトを付けるのをうっかり忘れていた。 信号がもうじき赤になる前のオレンジの終わりの瞬間に突っ走った。 セーフ!と喝さいを上げたが、上を見たら、その信号にはカメラが設置されていた。多分 パチッと撮られたであろう。

 此処で私は二つの法律を犯した。 ベルトを付けていなかった、そして、 赤になりかけの瞬間の通過。 運の悪い事は続くのだ。  多分、一か月もしたら写真付きの請求書が郵送されてくるだろう。 このような件で神様にお願いをしても良いのだろうか? 他力はいけませんネ。 神様には頼まないでおこう、 このせちがらい世の中、アチラさんも 沢山の人から悩みを持ちこまれてお困りだろう。

4月15日は源泉徴収の締切日。 毎年15日に納税額の小切手と申告書を郵便ポストへ入れる。しかし昨年は政府が納税者の血と汗をかき集めて、天文学的な金額を愚かな経営不振の銀行やGEなどへ垂れ流した。そこで私は、「ゴマメの歯ぎしりを訊け!!」とわずかな抵抗を試みた。
 税金を滞納させ、 8月の15日に納税をした。 勿論その間に、 税務署へは 申告延期の通知は出しておいたが。ここがわたしの小心なところ。
しかし、4月から8月まで脱税者の気分に浸っていた。 これは確かに犯罪である。

 あの有名なアル カポネは脱税の罪でエリオット ネスに捕まり、サンフランシスコ湾内にあるあの孤島の刑務所で死んでいるのだ。アレッあの孤島の名前は何だったか覚えていない。
 年はとりたくないものだ。
わたしの場合は刑務所ではなかった。 10月に延滞金の利息の請求書が来た。 この小さな罪も、ケチなお国は見逃してくれなかった。この私からも 利息分の徴収をするとは本当にこの国も落ちたものだ。 実は、毎日聴くラジオのトークショウで聴衆者が「税金を支払うのをよそう、払えば碌なことに使わないのが分かっていて 払う馬鹿は居ない」とか。
 その端っこで聴いていたわたしも参加しただけのこと。 誰も延滞金が来るゾなんて言ってなかった。 そうしてみると、 本当は誰も実行はしていなかったのだろうか、 馬鹿正直にボイコットに参加した私は能天気だったのだろうか? これは真に遺憾である。 

しかし、 今年の4月15日は目の前に来ている。さて今年はどうしよう。

2010年3月6日土曜日

わたしの見つけた ドンキー 君

都会の中のロバ牧場? ヒューストン市との境界線に並ぶ工業街。 ガス会社、技術トレーニングセンター、消防署と並ぶ一角に、木に覆われたひっそりとした箇所にロバの群れを見つけた。

通勤途中に、渋滞を避けて通る裏側の道にいつの頃からか、目の端に小さなな動物が群れをなして草を食べている。 その少し先には 12-3頭の牛が放し飼いされている。 車が忙しく行きかう中で
「ぼくたちは お昼寝~ネ」てな感じにのどかな牛の群れを見るといっかなこの街の面白さを味う。
忙しく工業街へと開発を急がれる昨今、古くからの地主が、売り渡しを拒否する姿勢の構えに見えて、私自身は通るたびに地主さん偉いナ~と感心している。

このロバの群れも、いつも通りから見えるわけではない、 早朝と夕方、それも晴れた日だけ。路に面した箇所が木々に覆われているのでしっかりと目を据えて通過しないと見落とす。 今は冬ゆえ、木が葉を落としたままなので、いかにもお目見えと言った感じ。 ロバたちを見つけた日は私の運の良い日とかってに決めて、その日は何故か仕事もスムーズに行くような気分になる。

ときどき ロバの使用用途を考える事がある。 遊園地の仕事、サーカスへの出向、子供たちを背中へ乗せての歩きや写真撮影。 考えてみたら彼らの仕事は結構あるような気がする。 もしかしたら映画出演もしているかもしれない。なんだ~ 彼らは忙しいんダ と考えるのは私の勝手な想像。
そうすると、 昼間でも居るドンキーはその日の仕事のアブレ組みかもしれない。 やはりドンキーの世界も厳しい不況かもしれない。 能天気な私は、彼らの仕事先の心配をする必要はないのだ。 しかしいろいろと楽しい。