2008年3月20日木曜日

人種論’

コメントをいつもありがとうございます。  コメントを頂くと、あーこんなブログでも誰かが読んでいてくれるのだとうれしくなります。 

人種論を口にするとか、書くのは確かに危険かもしれませんね。 人種の坩堝のアメリカに住んでいると人種問題は隣り合わせに生きているので日常茶飯事ですが、時には一触即発のケースもあります。

 

最近ではBigotという言葉をよく使います。辞書によると、「宗教、政治、人種に関して頑迷な人、偏狭な人」と出ています。差別ではなく、心が開けない人なのでしょう。 そういう意味では私はBigotかもしれない。

零細企業ですが、私も小さい商いをしていますが、時には外国からの取引があります、その相手国によっては取引をお断りすることもあります。 これも、 そのお国柄を考えてからの結論です。国によってその国のお国柄というものがあります。

従業員を雇うときも、 今では、年齢、国籍、男女、体の障害を理由に求人を断ることは規定に反するのですが、 どうしても、 その職種によってはその人の元のお国柄から来る習性が合わないのではと考慮して雇えない場合があります。

やはり私はBigotですね。  

『肌が黒いとこういう性格だと断定するのは、やはり危険だな』

ご指摘のように、うっかりするとこれは差別になりますね。  

私の主人は三代目のアメリカ人です。 違います、ドイツ系アメリカ人です。友人たちが集まっての会話中、何度「このドイツの頑固頭」と呼ばれるのを聞いたでしょう。 

「自分はイタリアンではない、言葉のサービスはしない」

「このイギリス人、偉ぶって提案ばかりせず、自分でやれよ」

「こら、そこのスペイン男、 もういい加減でカッカと興奮するな、頭を冷やせ」

みな国籍から来る国民気質を揶揄しています。ですが、笑ってやり過ごす人種と、ジメッと胸深く入れて陰気に怒る人も居ます。 それは仕方が無いことです。

日本企業の社員の奥様が、店頭で困っているのを見て話しかけた私に

「アノ、主人が申しますの、アメリカ人と結婚しているような日本女性とは口を利いてはいけないと、ですから失礼いたします」 これは「差別」です。最初は「軽蔑」なのかと考えましたが、私は軽蔑される云われはないので、これは差別なのだと自分で納得しました。 

通称グリーンカード、永住権をもっている私がもし国籍を取得しても「アメリカ人」とは呼ばれません。「ジャパニーズ アメリカン」と呼ばれます。

「メキシカン アメリカン」、「チャイニーズ アメリカン」、と母国の名前が頭につきます。

これを差別と感じたこともありました。他民族が最も帰化する国。他民族が多数商業として、勉学として来る国。

毎年試験を受けてアメリカ国籍を取得する人が多数います。 その中で何パーセントの人たちが、最低の国民の義務である「選挙への投票」「陪審員の義務」に従うでしょう? 多くの新しいアメリカ国籍の人たちが、面倒くさいから、自分には関係ないからと最初から投票権の登録もせず、それゆえに配達されることのない「陪審員への呼び出し」を良いことにする、自分の都合だけでの国籍取得。

ときとして受ける質問で、「あなたは何人ですか」に母国の名前を挙げる人がほとんどです。そして、「アメリカ国籍は持っています」と答えます。

徴兵制度で軍隊に入隊して人生の何年間を国民としての義務を遂行した人たち、徴兵制度が終わっても、志願兵として軍隊に所属する人たちやその家族の国に対する愛着とは少し違うようです。

それゆえ、

『市民権を持っていれば「アメリカ人」のはずだ。』

 というご指摘ですが、何がアメリカ人かに対してすこし違ってくるようです。

私が伝えないのは、 人はその国に生まれ、其の国で育ち、ある程度の教育も受けると、その人の命がある限り 母国の血は体の中で脈をうっているのだということです。そして、二代目、三代目の時代から土着民になるのかもしれません。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お!うまくいった。入れた入れた^^。
私はラテンアメリカ人と結婚していて、差別なら、いやというほど受けています。しかもそれは仲間のはずの日本人から。高級な日本人にとっては、国際結婚でも等級があって、相手が白いか黒いか、中間色か、あるいは、相手の母国が国際社会でどういう位置にあるかによって、決まるようです。

私の場合、相手が日本のJICAが協力隊を送っている低開発国の人間なので、当然低級で、未知の日本人から、いきなり初対面で離婚を勧められたこともありますよ^^。案外、凄いのです。

多分、だから、「差別」に敏感なのです。「難民」となって、流れ流れて、日本企業に勤めた主人は、一番初めに「ぼく土人です。」という自己紹介を、意味もわからずさせられてきたようで、以後私は自称「日本土人」と名乗ってきました。

で、彼は、実は「アメリカ人」という「種族名」にものすごく頭にくるのです。「アメリカ人」という種族は、アメリカ大陸をのっとった「白い連中」ではなくて、原住民の自分達だ、と申しましてね。

で、そのグリーンガード目当てに、国境を越えた同国人が麻薬汚染されて帰ってくると、彼の心は揺れるようです。どのようにゆれるか、もうそこまで来ると、私の手に負えません。

姉は国際結婚ではありませんが、アメリカに永住して、子供達は「アメリカ人」です。一人は兵役を担って、イラクまでいって来たようです。その情報に対する、私の心は、かなり複雑です。

なお、こっそりいうと、「人種差別」の理由には、一理あると感じています。日本における関西人、関東人、東北人の区別のように、まさかそれによって、就職ができないほどではないとしても、別々のDNAを背負っていることは確実です。

私は今別居状態ですが、新婚のころの情熱が去った今、夫の国で老後を過ごすことを考えるには、かなりの抵抗を感じています。

じゅんたろう さんのコメント...

この問題にいつかお二方が触れるだろうと思っていました。 
日本と云う国にいる私は全く逆の立場にいるわけですね。在日朝鮮人、華僑の人々、北方民族の人々や被差別部落の人々、各地に残るサンカとの共生問題です。どちらの側から見てもモンゴリアンに変わりありませんし、なん世代にわたって暮らしている人々と見た目の区別がつきません。この点は不幸中の幸いと言えるかもしれませんが現に差別があるのです。
ある識者の意見ですと、縄文時代にさかのぼる頃およそ三種類の違った民族が次第に融和して行ったのと弥生になりますとさらに多くの民族が渡来してきています。
前文部大臣が「日本人は単一民族だ」と発言しましたが認識不足です。 
残念ながら明治以後(一部はそれ以前)それらの人々に対する差別の記録が残っています。
二十一世紀になり新たな問題が出てきそうです。労働不足による中国、ブラジル、フィリピン、イランなどの人々の非合法な入国です。 まだ南北アメリカのような問題になっていませんが大いなる問題をはらんでいます。 如何捉えていけばいいのか考えなければならないでしょう。
じゅんたろう