2010年10月12日火曜日

鉄人料理人

この頃政治関係のTV番組は精神衛生上よくないのではないかと感じる。 フラストレーシオンの塊になる。 開けても暮れても反対派への批判と中傷ばかりで少しも前進しない。というよりも、議席の過半数を一派で占めているいる以上、民主主義などあり得ない世の中になっているので 解決案が空回りである。

すなわち何も変わらない。まあ政治家というツワモノは、選挙の時だけ票田の人たちに手を振るが、後は自分勝手に至福を肥やしているだけの人たちらしいから、この世が住みよくなる為になどとは余り期待しないほうがいいのかな。

そこでわたしの番組嗜好は料理番組へと移行している。 
有線番組で一日中料理番組というのがある。 開けても暮れても食べ物の話。 少なくとも 
世の中の人たちの食品生活が分かるし、 アメリカ何処へ行っても同じ食べ物という先入観念が少しなくなったこともたしか。 同じ食べ物でも 処変われば品変わるとは良く言ったもので、同じホットドッグでも結構違う食べ方をしていることが分かっても 政治関係の番組を観ているより良いかもしれない。

その中に 週一で アメリカ版「鉄人料理人」がある。まさしく日本のかつての番組のコピィー番組。 数年前までは 日本からの番組をそのまま番組として流していたが、本場日本の番組が閉じられたらしく、 アメリカ版となった。  数名居る鉄人料理人の中には日本人の料理人も居る。 そして時々挑戦者の依頼で 誠に鮮やかに日本料理風アレンジ料理を造り出してくれる。

アメリカでも食生活は大きく変わって来ている。 一般的には アメリカ食は不味い、量が多すぎる、 甘すぎる、カロリーが高すぎる。しかし、その中で生きていると、 創立250年でつちかわれた味と、 彼らが母国から持ち寄り、それを二世三世が改良した食品もある。 私にはこの国で食べる食べ物で 「嫌い」という食品はあまりない。



けれど、料理番組を観ていると、 どのシェフの料理も香辛料が多すぎる。一般的に味が濃い。繰り返すように使われる、オレガノ、ローズマリー、ベイゼル、クーミン、コリアンダー、シナモン、塩、ブラックペパー、それに加えてのトマトソース、ワイン、レモンと もう止めろと怒鳴りたくなるほど香辛料を入れる。 あれでは どれもこれも シチューかカレー煮の料理になってしまう。 デリケートからは程遠い食品になる。そして最近はベトナムや中南米の影響でシラントロも加わり、色彩を付ける為にも良く使われる。 イラリアン パセリーより多く使用される。 


この街での日本料理は普通は中国系韓国系が占めている。箱弁当など注文すると、餃子、しゅうまいなどが場所を埋め、 先日などは友人が「鮭弁当」を注文したら、 照り焼き鮭の上に甘酢あんかけが乗って来た。そして一か所に入っているご飯が炒飯であった。 しかし、そのような 日本風レストランは商店街を15分も運転すれは 五軒は見つかる。

しかし、 この鉄人料理人番組をみている限りアメリカのシェフ達の料理に変化が出て来ている。 まず日本料理の影響が最大の変化ではないかと思う。
昨晩観た「鉄人~」、 チャレンジャーは中近東料理のシェフ。 それに相対するはアメリカの女性料理人。 二人が睨み逢うこと数秒。主題はレッド スナッパー(辞書によると  フエダイ類の魚だそうだ)お刺身としても美味しい。
五品を造るわけであるが、双方が刺身風を一品入れている。 魚が新鮮だからと 刺身料理を加えるなど 以前はなかった。

一緒に観ている同居人が、最近の鉄人~の番組で使う言葉が分からないという。 知らない言葉がポンポン出てきて、 それをシェフ達が何の不思議もなく使っている。

味噌や醤油は序の口、湯葉(yu-ba)、 柚子(Yu-zu)、紫蘇(shi-so)、出汁(da-shi)、旨味(uma-mi)、昆布、山椒の葉(実際何処で見つけてくるのか? わたしはその場所が知りたい)。加えて、酢は 日本の酢、すし酢に味醂が多く使われるようになっている。

先日は「懐石料理風」に仕上げるのがテーマであった。 多分テレビを観ている大半の人は 懐石料理とは何ぞや?となるだろうに。  そして 審査員の言葉が「旨味」(uma-mi)がどうちゃら こうちゃら。
勿論一緒に観ている家人も Umamiってなに?と来た。 はてなんと答えたらよいのだろう。 

4 件のコメント:

じゅんたろう さんのコメント...

面白いですね。旨み(うまみ)という言葉は以前からあったのですが、日本でもこのごろやたらと使います。つまりグルタミン酸とイノシン酸の味です。昆布やかつおの出しにしいたけなどのいわゆる和風だしです。これがしいたけでなくマッシュルームだと日本人はうまいと感じません。同じ意味で洋風にしいたけを使うと西洋風の味になりません、ヨーロッパ人は変な顔をします。「味の素」という製品があります。アメリカあたりで使いますか?あれが「うまみ」ではありませんが、和風味を強調するために使います。しかし鉄人は使いませんね。

革袋の一滴 さんのコメント...

じゅんたろうさん こんにちは

ナルホド、やっとしっかりと頭に「旨み」の意味が頭に入りました。 しかし、 これは 実に審査員の側から言うと微妙な問題ですね。 その旨みが舌の先で感じたかどうかなどは だれも説明できませんから。
味の元は簡単に買えますけど、嫌われています。化学調味料ということで。癌の元とか云われています。
私たちが成長した頃は 母は結構使っていましたけどね。 

じゅんたろう さんのコメント...

コメント2です。最近日本でも無国籍料理なるものが家庭に入り込みます。トマトとバジル(ベイジル)のパスタ。カレー料理にはクミンを入れると一味違います。ローズマリーは肉と魚両方に欠かせませんし、後ナツメッグも欠かせません。もともとは胡椒などの交易がこれらのハーブ類を世界中にひろめたのでしょう。単純な素材を引き立てます。それにこれらのハーブ類は日本の山椒や紫蘇もそうですが思わぬ薬効があったのです。
其の中で面白いのが、シナモン(肉桂、ニッキ)です。中国料理で肉類料理にこれをつかいます。油と砂糖などをかなり使うレシピにです。Promotes Suga Metabolisum,つまり糖尿病予防と改善に有効と聞きました。日本の厚生省では認めていません。しかし昔の山伏など日本での山の民族は必ずこの桂皮を腰につけていました。「蛇よけ」と聞きますが、本来は肉類の消化のためだったと考えます。ハーブを見直すと面白いですよ。

革袋の一滴 さんのコメント...

シナモンのカプセルを三カ月のんで
血糖値が 105H から 98Hへ下がった私は 良い見本です。 
勿論今も飲み続けています。