2010年2月4日木曜日

支援という名の傲慢

ハイチの災害はまだまだ掘り起こされる死体や瓦礫の山で、復興からはほど遠い状態と伝えられる。 その中で善悪関係なく、人間のどん底の姿が映し出されているようだ。  この国にも第一回第二回と孤児院の子供達が到着し、里親や養子縁組支援団が忙しく活動しているようだ。 先日のTVのニュースでも、 名乗りでた養子希望家族との対面などが写されていたが、なんとも複雑な気持ちである。 子供を抱えて、嬉しそうに帰宅する新しい家族達に、どうそ 子供達の上にも、新しい両親の上にも神のご加護をと祈る気持ちになる。 

その支援団の中に、アメリカのバプティスト教の女性団が、相当数の子供達を国外へ連れ出そうとしてハイチの警察から逮捕された。逮捕の理由は児童誘拐である。  彼女達は、孤児たちと両親が存在しているが、臨時で孤児達と一緒に保護さている子供達の区別がつかなかったらしい。  バプティスト教団の援助金の後ろ盾に、一括子供達をハイチから連れ出し、 援助をするつもりだったそうだが、調査と相手国への礼儀をまったく欠いていた。 彼女達は現在ハイチが設置した牢の中で、書類の不備だけであったと息巻いている姿があったが、 まったくそうではなさそうだ。 それでなくても、ハイチの政府は、 養子縁組先の親達の書類提出を要求しているらしい。  

女性団は牢の中で、神は私達のもとに居ます。 神の使命で私たちは行動しています、 神が私達の善を示してくれます。と 喚いていた。  しかしである、 私自身も神の存在は信じている、それでも、 彼女達の、「神は私達の上にいます」という言葉が気に入らない。 神は誰の側でもない、 神は全人類の上に存在する。 彼女達の傍にも、ハイチのすべての被害者や政府の上にも、孤児達の上にも存在するはずなのだ。  怒り心頭した一人の女性がマイクに向かって、たった一枚の書類でしょう?というが、書類一枚をないがしろにする彼女たちには、国際間の仕事はするべきではない。 現在のハイチの災害の中でも、法と秩序は存在しているのである。 少なくとも秩序を保とうと一生懸命頑張っているのである。

たくさんの若い医者達が、 自分の休暇を使って、自分の財布から飛行機代を支払い、一日4時間やっとの睡眠でヘトヘトになるまで掘り起こした被害者達の治療にあたっているいる同じ国から、  支援善行という名の下に行われる傲慢な行為を恥ずかしげもなくむき出していた彼女たちがとても残念である  

0 件のコメント: