2010年2月12日金曜日

バレンタインの贈り物

日曜日はバレンタイン。息子は昨年、バラの花束とレストンランでの食事に小さいプレゼントを彼女に贈ったそうだ。しかし、今年は彼も運転資金もなく、資本金もないままに自分の会社を起こし、一人で頑張っている状態であるから、まず金欠病であろう。  さしずめ、 僕の手料理を食べて下さいと、アパートでテーブルに白いテーブルクロスを掛け、ワインでも奮発しなければ彼女から抗議が出る事であろう、気の毒な事である。

娘の方は、(また)新しいボーイフレンドが出来たそうだから、今頃はどんな大きな花束がもらえるかと胸を轟かせているかもしれない。  彼女が高校の時に、大学生の一人が、娘の等身大よりも大きな白クマの縫いぐるみをUPSで贈ったのが居た。 本人は他所の州の大学の寮に居てこられないとか。 後で狭い部屋の掃除で大いに迷惑をしたとぼやいていた。

私は結婚30年後に初めてバレンタインの贈り物をわが亭主に始めた。 別に老いらくの恋が始まったわけではない。

数年前、我が亭主殿は、ママに逢った時から、バレンタインは決して欠かしたことがないが、(そうである、誕生日を忘れた事はあるが。 しかしこれはもう時効にしよう)彼女からはただの一度も、本当に一度もバレンタインの贈り物をしてもらった事がない、と娘にボヤイタそうだ。
後で娘からとっぷりとお説教を食った。 ママ、もらいっぱなしは卑怯だよ。何かして上げなさいよ、 パパ喜んで次の日から又ハッスルして働くから。

私にとっては驚きであった。 六十を過ぎた大男(六フィート)が奥さんからバレンタインの贈り物をしてもらえないとなんと30年間も 「ジクジク」 と考えていたとは。しかし娘の言うことも最もで、それによってもっと働いてくれるなら、何でもしようではないか。
一回目は、一冊の本(マイケル クライトン)とバラの花を一本、そうです、私は家計を心配しなければなりません、とてもじゃないが、男性群のように気軽に一ダースのバラなど買えない。
クリスマス、誕生日と何時でもプレゼント交換はしているのに、ご本人すっかり照れて、 本当に貰っていいの? どうしたの? もう一杯呑んだの?などと不埒な事を訊いた。

ここ数年はお酒一本にしている。Glenfiddich というスコッチ。一応は高級品に入る。普段は高くて買えない代物。 しかし、私もご相伴にあずかれるという利点がある。
今年はそれはダメだろう。禁酒に励んでいる人にスコッチは可哀相だ。実は最近又少し呑み始めた。 まあ、禁煙と同じで、 「止めては初め」をくり替えすのだろう。 仕方ない事だと理解はしている。 一回で成功というわけにはいかないだろう。しかし、本人は悪戦苦闘をしているのに、又 お酒をどうぞとはいかない。そこで、今年は香水(コロン)にした。
結婚以来我が亭主の香水は私の好みの香りを選ぶことにしている。 一緒に暮らしていて、その香りの影響を受けるのはこちらだから、私の好きな香りにしている。
去年の誕生日に贈った新しいブランドのコロンの瓶が少なくなったとかで、ご本人が一人でデパートへ買いに出かけたことがあった。 店員の女性から、 奥様への贈り物ですか?と聞かれたそうだ。 エッ??
 あの~ これは女性用のコロンですけど~ しかし店員の女性はすぐに察したらしく、 あの~ご本人の好みでしたら、別に男性用、女性用関係ございませんから。と、 あちらさんが変な言い訳をしてくれたらしい。 しかし、自分は女性の匂いを毎日体に降りかけていたと、 亭主殿いたく傷ついた。私が平身低頭謝った事は言うまでもない。

 そこで今年は、Halston を買った。  これはもう20年も前に見つけたコロンで、 安くもないが、 高くもない なかなか 良い香りの男性用コロンであるが、 なかなか見つからないのが困る。しかし、 今回は近所の店で見つけた。 これならもう間違いをしない。 本人もこれは男性用だと承知のはず。 そうです。今年のバレンタインは私の名誉挽回がかかっています。  

 
 

3 件のコメント:

あらま さんのコメント...

名誉は挽回できたでしょうか。
続編が楽しみです。

革袋の一滴 さんのコメント...

名誉挽回多分は出来たと思います。 日曜日は今週は初めてのお天気でしたから、いつもでしたらバイクに乗って何処へともなく消えて居なくなる人が、ドライブに一日連れ出してくれました。 私も毎日家庭と仕事場だけの生活ですから、 時には牧歌的な牧場や牛の放牧を見るのは楽しいです。 多分、次のバイク仲間と行く場所の下見ではないかと思われましたが、まあそこは詮索しないで楽しんできました 180マイルの小ドライブでした。

あらま さんのコメント...

ごちそうさまでした ♪