2009年8月2日日曜日

手負い虎 さんが投稿「ビール サミット」にコメントを書き込みました。

お恥ずかしい話をご紹介します。早朝、私は、自分の悪夢で目を覚ましました。其れは「がき」の頃から、結婚後30代の頃まで延々と続いた同じ悪夢でした。胸の圧迫に苦痛を感じうめきながら、私は「お母様、赦して、赦して!」と何度も絶叫して、最後に自分の絶叫で目が覚めるのです。覚えている限り、2歳の頃から受け続けた母の折檻の夢でした。

私は現在68歳です。成人してからも48年たっています。私はこの苦痛の思い出をすでに克服しており、正気でいるときは、思い出しもしません。其れが意識下の脳に刻まれた記憶となって、実に私の生涯すべてにわたって夢の中で顔を出すのです。

ところで、黒人が白人と出会って以来、何世紀がたっているでしょう。住んでいる土地から「人」としてでなくほとんど家畜として連れてこられ、売買され、不当な人権侵害を受け、凄惨な歴史を経てきました。それでも、アメリカの黒人は幾多の困難を乗り越えて、多くの人の血の上に、生育した多民族国家の英知の元に、白人と互角の勝負をして、黒人の大統領まで出すまでに成長を遂げました。其れは被害者であり続けた黒人だけの努力でなく、加害者であった白人側の成長があったからです。

ところで、黒人に、数世紀の間蹂躙され傷つけられた人種としての「歴史」をすべて消し去るほどの「成長」が、そんなに早く望めるでしょうか。白人は、黒人に「奴隷」にされた経験はないのです。黒人は一方的に奴隷として人間扱いされなかった歴史があり、其れを踏み越えてきた今、民族の中にくすぶった過去への「報復の念」はありうることだし、自由と人権をたてにとっての「逆差別」ぐらいのことはありうるでしょう。彼らの中に人種差別の「歴史的思い出」が完全になくなるほどの「成長」が望めるのは、「思い出」を共有した人々が、一人残らず消えてなくなるくらい時がたち、深い深い怨念の「悪夢」が、民族のDNAの中から姿を消すほど差別がなくならない限り、続くのだろうと思います。

其れはちょうど、私が成長し、正気でいる間は忘れ去っている過去の悪夢が、夢の中で頭をもたげるのと同様に、ほとんど「無意識」なのです。

私がアメリカ経由で旅行するのを嫌うのは、実は、イミグレの黒人女性の役人の態度に頭にきているからなのです。尊大で傲慢、勝手で気まぐれ、「自分よりも劣った民族」と私のことを考えているのか、彼女たちの「ラテンアメリカ人、および、それに関連しているらしいアジア人差別」のために、乗り継ぎの飛行機にまにあわず、いつも腹を立てているのです。

個人的に言って、黒人、大嫌いです。しかし、「私と関係ない接することもない黒人が黒人の権利を掲げて白人を相手に楯突く」とき、私は、理性を忘れて、黒人に同情をしてしまいます。彼らはまだ、彼らの経てきた歴史的悪夢から自由ではないのだ、と考えてしまいますから。

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