2010年12月9日木曜日

可愛い子ちゃん

先日の TV JAPAN, ファッションのお話。 一般視聴者から主婦を一人選び、スタジオにて化粧のプロの美容師による化粧方法でどのように変化するか?そんな番組だったと思う。

スタジオに現れたその主婦(40歳前後)の希望が、 「可愛く見えたい」であった。
主婦で40歳にもなって、何で 可愛くなりたいの?可愛い時代は過去のこと。 今は女を表現しましょうヨと考えないらしい。 しかし、それが彼女のご主人を魅了する手であるならば、それもよいかもしれない。 人それぞれ好みはあるさ。

アメリカのテレビ番組の中に[ SO, YOU  THINK  YOU  CAN  DANCE?] という モダンダンスの踊り子発見番組がある。

半年に一度程度にある番組だが、 アメリカ全州のDancer 希望者。経験、未経験関係なくその番組に挑戦し(5千人以上が予選に参加するとか)。 主催者側の審査員が各州へ回り、予備審査をして歩く。 そして 最後の100名ほどをラスベガスへ集合させ、 短期間であるが、プロのダンサーから特訓を受ける。 そして、第二の審査で 最後の20名と絞り、それから、毎週審査員側の要求するあらゆるダンスを最後の一人になるまで 出された規定に従って踊って、賞金と未来の踊り手としての職を保障される番組である。

審査員は全員、現役の振り付けし、過去のダンサー成功者で成り立っている 

二年ほどまえは最後の7人まで突き進んで踊りまくった日本人の男子もいた。 この男性も今やいっぱしのプロのダンサーらしい。 新聞のインタヴューで読んだことがある。

この前の番組で、マレーイシャアの女の子が一人、予選で勝ち抜き、最後の20名にのぼりつめた。年齢は 彼女は25歳、他の女性挑戦者は殆ど18-20歳。
そのマレーイシャの女の子は、細く、華奢で美人でニコニコと笑顔も絶やさず、申し分ない女の子であったが、 17名あたりで落とされた。

理由は 「可愛いらしすぎる」という理由であった。 
勝ち抜き組みはブロードウエー ショウが約束されるわけで、 その審査員は、アナタの踊りの才能は認めます。
でも 他の女性と一緒に踊ったときに、アナタの 「幼さ、可憐さ、可愛い子ちゃん」が目立ち、 女性が踊っているのではなく、幼い女の子が混ざって踊っているように見える。
踊りからかもし出す色気がないという理由であった。 確かに他の挑戦者は、本当に18歳かと確かめたくなるほどに、体は12分に成長し、ほとばしるような女を発散させていることは確かである。 

私はそれを聞いたとき実に納得した気分になった。 西洋ダンスとは容姿と踊りは切り離せないものなのだろう。
数年前に帰国したとき、東京の歌舞伎座で、何々翁と呼ばれ、人間国宝の80歳近い歌舞伎役者が踊る姿を舞台でみせてもらった。 妖艶な女性と化身?し悲恋に嘆く姿を踊っていた。 周りの観客はその踊りに陶酔していたらしいが、 もうバタ臭くなってしまった私には、その歌舞伎役者の シワシワの顔の白塗りと、 太い胴回りに巻いた帯がどうしても気になって仕方がなかったのを覚えている。私の目には、どちらから見ても年寄りの女形踊りにしか見えない。それを素晴らしいと思えない私はもう日本人ではないのかもしれない。 

しかし、洋舞に関しては、女性は女性っぽく、女を表現するには体からと単純で分かりやすい。
このダンスの番組で一つ面白いのは、男性群(彼らも18-25歳)が、 女性とペアーで踊るとき、大半の男子が、機会さえあれば、シャツのボタンをはずし、胸全開、時には上半身裸で踊る傾向がある。
なんか 僕は中まで本物です と主張していて面白い。 女性も、負けじと、そのまま夜の街に立てるのと違う?と考えたくなるほど露出度のある衣装。 むしろ衣装の欠片(かけら)を付けて、オリンピック床上体操を凌ぐほどに踊りまくる。

先の話に戻るが、結局、日本は「可愛い女の子がお好み」アメリカは「色気のある女がお好み」とやはり国の違いはまだまだあるようだ。 日本女性の、何時までも可愛らしくと努力する、そしてアメリカでは、早く成長して、大人の女になりたいと十代の時から背伸びする。自然体、あるがままなんていうのは諦めムードなのかもしれない。

5 件のコメント:

あらま さんのコメント...

さすが、一滴さま。
「可愛い」という日本語を題材にされたとは ! !
実は、今の日本の若者らが使う「可愛い」と、我々の使う「可愛い」とは、その意味が違うのです。
我々の世代では、小さな子とかペットを称して「可愛い」と言います。
英語で言う pretty ・・・ですね。
ところが、今の日本人は、「お気に入り」(favorite)の人を「可愛い」というのです。
ですから、目上の人でも、良いと思えば「可愛い」人ということになります。
つまり、オジサンでも、お気に入りな感じであれば「可愛い」のです。
こういう言葉の使い方は、小生は非常に疲れます。

革袋の一滴 さんのコメント...

あらま様 こんにちは
「可愛い」が気に入るの意味とはまったく気が付きませんでした。 これはTV Japanをもっとしっかりと観て勉強しなければ、本当に遅れてしまいます。
そうすると あらま様は私のブログへの親しきコメンタを下さる方ですから、
一滴の「可愛い人」となりますか~?

あらま さんのコメント...

一滴さまに「可愛い」と言われることには光栄であります。
しかし、長女から「可愛い」と言われると抵抗があるのですね。
「俺はお前の父親だぞ ! 」と思いたくなります。
ところが、仕事先でも、若い事務員さんから「可愛い」と言われると、最近では慣れたせいか、嬉しく思ってしまいます。
やはり、あらまは スケベじじい みたいです・・・・。

あらま さんのコメント...

小生のブログにも、この「カワイイ」について記してみました。
よろしければ、ご参考ください。

革袋の一滴 さんのコメント...

あらま様
読ませて頂きました。  私の言葉の拙さで、 日本語という言葉を繰り返していますが、 「現代語」とおっしゃていますね。 まさにそれなのですね。
やはり私は母国語の語彙は少なくなってきたようです。