2008年10月19日日曜日

ジョー ザ プラマー Joe the Plumber

年間総収益(Gross Income)250,000ドルを超える中小企業へ増税を唱えているのが民主党候補のオバマ氏の主張である。  
たぶんアメリカ全土の80%の中小企業がこの範囲に入ると思う。従業員5-6名,
オーナーともども10時間から14時間の働きをし、毎月の支払に夜も眠らず心配し、 従業員も、今月は仕事が下火だったから、ちゃんとサラリーが支払われるだろうかと心配する程度の企業である。総収益250,000ドルの枠を出た企業に対し42%程度の税金になるだろうと予想されている。

先週オハイオ州で演説後のオバマ氏にジョーと名乗る配管工(Plumber)が質問をした。
自分が配管の仕事の企業買い取りオーナーになり、4-5人を使っての結果、もし収益が250,000ドルを出たら、実際に税金が上がるのですか? 
それに対するオバマ氏の返答が、
 貴方が一生懸命に働いて、高収入の枠内に入ることへの処罰(Punishment 実際にオバマはこの言葉を使用しています)をするつもりはありません。 でも誰もが成功するわけではありません。 ですから、成功した人たちは、その余分を税金として納め、それを成功しなかった人たちに分けるのです。わたしは、全ての人に平等であると望みます。その為に福祉を強くするのです。

この一つのエピソードを大統領候補の最後のデベートの中で共和党候補のマケーン氏が持ち出した。 この案は「アメリカン ドリーム」を真向こうから否定することである。 自分が働き得た収益は自分の手元に残る。 頑張った者が利益を得る。これがこのアメリカに住む限り与えられた特権であるのに、オバマ氏の提案は、 働けば働くほど重税に苦しむ。 そして低収入の人たちが福祉によって安定した生活をする。これは正に社会主義であると唱えた。
オバマ氏はこれを不愉快に感じたらしい。有る者から取って、無い者に与える。福祉を強くするのがわたしの主張ですと。    

翌日のメデアはもうこの話で湧き上がった。 そして、マスコミはこのジョーさんの後を追いかけ、 彼はまだ配管工のライセンスも持ち合わせていない。 現在企業の一員として働いている配管工としても年俸はまったくおよびもつかないわずかな金額である。何でそんな馬鹿な質問をしたか、 税金の滞納金が1,000ドルある、 離婚者で、子供の親権を取るために裁判を起こしている。 もう彼は民主党系のマスコミ(大半がそうであるが)による袋叩きにあっている。

それに加担するように、オバマ氏自身が他州での演説で、 「配管工が250,000ドルも取る話など訊いた事が無い。 なにを下らない」と叫び、 副大統領のバイデン氏は、 彼の私生活を演説で面白可笑しく揶揄して支持者の笑いを誘っている。 

今日初めてジョーさんは共和党の色濃い FOX Newsテレビ局の番組に現れ、 自分にも将来配管工として企業を興したい希望があるが、オバマ氏が云うように、確かに配管の仕事では、4-5人雇ってフル回転で働いても、税金を払ったあと、従業員の医療保険、税金、諸雑費の支払後では現在支給されているサラリーを超えることはないのではないだろうか。 でも アメリカ市民の一人として自分自身の意見は持っている。 今は国中の人たちからの電話やメールおよびドアの連打で眠ることもできない。私たち親子をそっとして置いてほしい。 しかし、 これに負けることはしません。 私にも友人が多く居ます。彼らからは、このバッシングに負けるなと励ましてくれます。 中々よろしいようで。    

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