2009年1月13日火曜日

お豆 1

大きさにして、豆粒ほど、 触ると柔らかい、押すと脳天を貫く痛さ。 痛さにはそれぞれその人が絶えられる段階があるだろうが、私にはこのお豆を押すと痛みが脳天に来る。 このお豆が右足のかかとの先に出来てもう十数年になる。  最少は痛みがあまり無かったと思う。 朝出かけようと靴を履くとその日によってお豆さんは自分の存在を表す時もあるし、 気がつかずに眠っていてくれる時もあった。 歩きだして多少の痛みを感じても、 すぐにそれが消えてしまうので 神経の塊がかかとに出来ていてそれこそこちらが神経質にならなければ大丈夫と安心していた。  

しかしこの一年間にこのお豆さんが少し成長して、年齢を重ねて来たのか少しイライラしていると見えて全く靴が履けない。 靴に圧迫されると、涙など出ない、胸が痛くなる痛さに耐えるしか仕方がない。故にこの一年私はかかとの覆われている靴は履かないで過ごして来た。サンダル形式の履物でも昨今の店には結構洒落たのがあるからそれで済ましている。

このお豆さんは私一人の秘密であまり家人にも話さない。話せば返ってくる言葉は一つ。「医者へ行けば」だから秘密なのだ。
しかし最近体重の増加と共に運動靴を履いて「歩け、歩け」をしなければ間に合わなくなってきたがその運動靴が履けない。 
主人に、このかかとの神経の塊は何とかならないかしらねとボヤいたら、
かかとの先に神経なんてあるの?
痛みがあるのだから神経は通っているでしょう。
でも骨だけだよ。
靴ずれが出来ても痛いのは神経があるからでしょうがと云い負かしてはいたけれど
本人も最近このお豆さんに不自由して来ている。  もう十数年の付き合いだし、お互いがもう少し妥協し合えば共存できるのにと思うが、相手さんは最近少し暴れ出している。非常に不愉快である。

主人にボヤいたのがアダになった。 彼は知人の医者に相談し紹介された整形外科医に予約をとった。足のかかとなのになぜ整形外科医なのか不思議なのだが、それよりも、こういう出過ぎたことを家人はするから困るのだ。 痛い痛いと云いながらも十数年連れそった私のお豆さんと別れるつもりはまだなかった、それに私だけが頼りでかかとにへばりついている小さな生き物を切り離すのは少し可哀想ではないか。   

1 件のコメント:

手負い虎 さんのコメント...

私なんか、何言ったって、精神科に行けといわれるモン。私にそういうのができたら「精神的筋腫」とかいわれそう。

しかも、23年前帰国時、下腹に自分で触ってもわかるくらいのピンポン玉ぐらいの大きさの異物がでて、町医者に行ったら、子宮筋腫だとか言われて、手術の運びとなったことがあります。

手術の運びとなって入院までしたのですが、手術の直前、ピンポン玉は消えました。想像妊娠ていうの知っているけど、「精神性ピンポン玉呼び込み炎」だったらしいです。

以後、家族にはどんな病気も相手にされません。

ともかく、お大事に^^。