2009年12月29日火曜日

お正月に娘が帰宅する~

正月一日に我が愛する娘が二年ぶりに帰宅する。 目的は我が家の友人の息子の結婚式に出席のため。娘のメールには、つれなくも、
「結婚式に出席の為帰宅、その時にお二人さん(両親をそう呼んだ)にも逢えますね」と書いてきた。  そんなひどい、 こちらは刺身のつまかいな、しかし、来てくれて嬉、逢えて嬉しとなる親ばかである。何せ昨年末にこちらから出かけてクリスマスと正月を過ごして以来子供たちには逢っていない。 
翌日のメールには、二日は結婚式、三日は友達とパーティー、四日は云々と勝手に予定を組んでいる。 それでも、母親とは情けないもので、 「何か食べたい物ある?」 別に娘は人里離れたところに住んでいるわけではないが、 私としては 「お袋の味」しか売る物がない。

ヒラメの煮つけ、親子丼、ステーキ(彼女のルームメイトはヴェジタリアン) ママの作る豚肉のロースト(日本式のチャーシュウですな)、鰻重、寿司屋、イタリアンのレストランとギリシャ料理のレストラン とリクエストが来た。 そして、ヒジキの煮物、わかめとキュウリの酢の物、 出来たら おでんも食べたいそうだ。 もしこれに息子が来れば、きんぴらに鯖の味噌煮になるのだろう。 父親に言わせると、 食べたい品の数だけ夕食は帰宅してくれるね、と慰めてくれた。

生涯仕事を続けるつもりの現代の娘だが、女と生まれた以上はと、料理と裁縫(スカートやスラックスの裾上げ、自分のエプロンを縫う程度であるが)は教えてあるが、魚を煮ても、ヒジキを煮てもどうしても母親の味が出ないそうだ。 まあ、私に言わせて頂ければ、そう簡単に味が同じでたまるかと言いたいのだが。 そんな娘でも、今では母親を上回る料理技??が一つある。 巻き寿司である。 河童巻き、太巻き、鉄火巻き、簾を使うだけではない、 サラン ラップも使って外側寿司飯のも作る。 すし屋へ云ってはカウンターに陣取り、目を皿のようにして見て来る。 太巻きの中身のかんぴょうや椎茸の煮方、卵焼きは私からの伝授である。これ一つ出来ると学生同士のパーティーでは招待客の筆頭になるそうだ。材料代を支払うから太巻き5本お願いとくる。  皆は自腹を切ってワイン持参で行くのに、私はポケットマネーが出来ると学生の頃は喜んでいた。 今はどうしているか知らない。

もう社会人になり、 名刺に肩書がつくような娘になったから、巻き寿司を作る時間を見つけるのが難しいかもしれない。さてさて今年のお正月は、小松菜のお雑煮で我慢しましょうなどと呑気なことはしていられない。これはうれしい忙しさである。

息子がかつて何度か帰宅した時は、とたんに普段逢わない昔の友人たちが絶え間なく玄関のドアを叩き、どこかへ息子を連れ去るので、いつも余り話をする機会もないし、男の遊びというのは夜が遅いから、朝の食事にも起きてくれない事が多いが、 さて娘の帰宅は今回が初めて、 一緒に買い物など行く時間があるだろうかしら。 楽しみである。   

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