2009年12月8日火曜日

タイチー  3

探し求めていた、などと書くといとも大げさだが、 もう少しタイチーを練習してみたいという念願が叶って次の場所が見つかった。 退職者用、中高年の集まりである。
朝9時30分から、週二回のクラス。 朝一時間タイチークラスへ参加して、ギクシャクと練習をしてから、そのまま高速へ乗れば真っすぐに事務所へ着く。真に宜しいようで。 
インストラクターも以前のような、カンフー氏と違い、 若い。中々宜しい。 退職者用だからと指導者も年寄りのカンフー氏では少しめげるが、 若い男性である、いくら歳をとっていても、まだ目は見える、 せめて目からでも活力をもらいましょう。
活力溢れたこの指導者は良く動く。 無駄口はたたかない、 呼吸法、手足の練習から始まり、 何度も何度も繰り返してくれる。よほどこのようなクラスに慣れているのか、「忍耐強い」の一言である。 皆な長い人生いろいろあった。その沢山の知識と経験が脳に詰まっているから、もう新しい知識を入れる余地がない。 入れても溢れてこぼれてしまう。それを拾っては入れても、又こぼれてしまう。 しかし、忍耐力のあるこの指導者は、そんなクラスの人たちに、何度でも繰り返してくれる。 なるほど、と納得して自宅へ帰り、一人で始めるが、ダメなのである。 あんなに何度も何度も練習したのにダメ。 近所の奥さんがどうした、 我が家の亭主殿が又何か悪さをした、などという事は決して忘れないのに、どうしてこんな簡単な所作が覚えられないのだろう。 良く亭主殿が嘆く。 一度喧嘩が始まると なんで10年前の事が出てくるの? どこの世界に、10年前に言った事など覚えている奴が居るの? と不思議がられるが、そのような記憶だけは人後に落ちないが、体を使っての新しい知識はどうして忘れるのだろうか。これは私の人生七不思議の一つになりそうだ。 
しかし、楽しければ宜しい。 いつか私でも、朝まだきの海辺で、スイー スイーと一人瞑想の中で 太極拳の流れる所作を一人楽しむ時が来るかもしれない。 

 精進、精進

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